ひざ関節と軟骨の成分
ひざ関節と軟骨の成分
● こんな症状に心当たりがありませんか?
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1. | 膝を曲げたり伸ばしたりすると、膝の中で「ゴリゴリ」「ギュギュ」という音が鳴る。 |
2. | 階段を下りている時に不意に力が抜ける様に「カクン」と膝が折れてしまう。 |
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3. | 和式トイレのあと立ち上がる時に膝が痛くて困っている。 |
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4. | 平らな所で足を投げ出すと膝の裏がぴったり床につかない。 |
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5. | 「気をつけ」の姿勢で膝と膝の間がこぶし一つ以上離れる。 |
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6. | 正座ができない。 |
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7. | 運動の始めに膝が痛むが、運動を続けているうちに痛みがとれる。 |
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8. | 膝を曲げるとおさらの上が張った感じがする。 |
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9. | 少し膝が腫れている感じがする。 |
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10. | 左右の膝の形が違う。 |
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11. | おさらが外側にずれているような感じがする。 |
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12. | 膝がガクガクして、いつも不安定だ。 |
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13. | ウォーキングをよくする。過去に激しい運動をしていた。 |
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● ひざ関節の仕組み
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ひざの構造は上の図のようになっています。 ひざ関節において関節の表面は軟骨で覆われています。 その軟骨は弾力性に富んだ組織からできていて衝撃を和 らげたり、 関節の動き滑らかにしたりします。 ひざの痛みの多くは変形性関節症によるものです。 変形性関節症は加齢や過激な運動により関節軟骨が、 磨 耗して、炎症をおこし、それが原因で 痛みを生じるよう になる疾患です。 通常は少しずつ進行して、関節の端の 骨の棘(とげ)が形成され、 骨の異常な硬化、軟骨の下に 空洞ができる 骨?胞(こつのうほう)がみられたりします。 |
● 軟骨の構成成分
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骨には血液が流れていて、新しい骨を作る能力があります。 しかし軟骨には血液が流れておら ず、何らかの原因で関節軟骨が すり減ってしまうと、元の様に修復されにくい性質になってい ます。 軟骨の構成成分は60~75%が水分で、次に多いのが、コラーゲンです。 その他は、整形外科でよく注射されるヒアルロン酸を軸に コンドロイチン硫酸、グルコサミン などの、たんぱく質の集合体と 糖分からできたムコ多糖類、プロテオグリカンなどです。 |
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①コラーゲン | コラーゲンには、成分の違いにより 20種類以上の型があります。 関節の軟骨に特に多く含まれているのは、 「Ⅱ型コラーゲン」です。 関節の軟骨を構成する成分は水分を除けば 大半が「Ⅱ型コラーゲン」で、 グルコサミンやコンドロイチン硫酸より はるかに多くの量が含まれています。 「Ⅱ型コラーゲン」は関節にのみ存在していて、 人体のコラーゲン全体の20%を占めています。 市場に出回っている「Ⅱ型コラーゲン」は熱処理や 化学処理が行われるため活性を失った「変性」の状態で、 体内にもともとある「Ⅱ型コラーゲン」とは 構造が異なる物がほとんどで、 アミノ酸まで分解されて、初めて吸収されます。 |
②グルコサミン | ヨーロッパなどでは医薬品として 関節痛の治療に用いられ、ひざ、肩、肘、腰などの 変形性関節症に有効であるとの報告が多数あります。 ○軟骨の構造を修復 ○軟骨の成分のプロテオグリカンの再生を促進 ○軟骨の退化を防ぐ ○関節の痛みを緩和し、炎症を抑える作用 |
③コンドロイチン | ムコ多糖類の一種で、もともと私たちの体の中に 多量に存在している物質で、ネバネバした粘性を持ち、 あらゆる組織の動きを円滑に進める潤滑油として働いています。 ○軟骨の成分のプロテオグリカンの生成量を増加させる ○軟骨内に水分を送り込む ○軟骨を分解する酵素の活動を抑制 ○軟骨への栄養補給を邪魔する酵素の活動を抑制 |
④ヒアルロン酸 | 骨と骨の間に存在する関節液の粘りと、 軟骨の弾力を生み出すのに不可欠な成分です。 加齢と共に減少します。 ○プロテオグリカンやコラーゲンを しかるべきところに定着させる本線の役目 ○優れた保水力をもつ |